関西医科大学総合医療センター 上部消化管外科

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京阪エリア

担当医 齊藤 卓也 診療部長

関西医科大学総合医療センター腹部ヘルニア・機能外科センター長/関西医科大学卒/日本消化器外科学会指導医・専門医/日本消化器病学会専門医/日本内視鏡外科学会技術認定医/日本内視鏡外科学会ロボット支援手術プロクター(指導医)

上部消化管の低侵襲治療

 上部消化管外科とは、主に食道・胃・十二指腸に発生する疾患を扱う診療科のこと。関西医科大学総合医療センターでは、食道がん、胃がん、胃粘膜下腫瘍に加え、逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニア、正中弓状靭帯圧迫症候群などの疾患を診療している。身体への負担が少ない低侵襲の治療に力を入れていて、食道がん・胃がんにおいては手術支援ロボット「ダヴィンチ」や腹腔鏡を導入。これらの手術ではメスで大きな切開をすることがないため、入院期間の短縮や合併症のリスクを低減することができる。また、2025年5月からは鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなどのヘルニア疾患、高度肥満症、逆流性食道炎といった生活の質の低下を招く良性疾患を専門的に診療する「腹部ヘルニア・機能外科センター」を開設。低侵襲治療が受けられることと、心身両面でのケアが充実していることから、近畿各地から患者さんが集まっている。

腹腔鏡手術に長けた医師が集結。胃がんや食道がんはもちろんのこと、機能低下をもたらす腹部ヘルニアや逆流性食道炎の低侵襲治療にも対応する

 加齢による筋力低下や肥満の増加、生活様式の変化などによって、腹部ヘルニアや逆流性食道炎に悩む人は増加傾向にある。これらの疾患は生活の質を著しく低下させる要因となり、できるだけ早期に治療することが望ましい。齊藤先生はこう語る。「ヘルニアは生活の質に影響することはもちろんですが、腸が締め付けられて壊死する嵌頓(かんとん)や、腸閉塞を引き起こす可能性があり放置することは危険です。当院はヘルニア領域での技術認定医育成や、全国規模のヘルニア研究会開催に携わるなど、腹部ヘルニアに対して専門医療体制を構築しており、再発や慢性疼痛といった難治例にも対応しています。主に腹腔鏡下での手術を行うほか、2026年からは鼠径ヘルニアに対し、先進医療としてロボット手術も開始いたします。これらの治療は身体的負担が少なく、ご高齢であっても治療を受けていただける場合が多いので、苦痛を我慢せずにご相談いただければと思います。また、診断が難しい正中弓状靭帯圧迫症候群の専門治療も行っており、食後の腹痛や体重減少の原因が分からずお悩みの方も受診をご検討いただければと思います」。

手術支援ロボット「ダヴィンチ」。先進医療となるが、2026年からは鼠径ヘルニアに対しても手術が行えるようになり、治療の選択肢が増した

 世界的に肥満の割合は増加傾向にあり、健康リスクを高める大きな要因となっている。また、肥満があると手術を行う際に手技が困難になったり、麻酔が効きにくくなったりと病気の治療を困難にさせる。同院では多職種が連携し、肥満患者さんに対する対策に力を入れている。「肥満の患者さんは今後も増えることが予想され、その対応は必須です。当院では主に高度肥満症の方に対し、トゥーステージサージェリーという二段階手術を提案しています。これは最初に減量代謝改善手術を行って手術のリスクを減らした上で、本来の疾患の手術に臨むというものです。また、無事に手術が終わったとしても、肥満が改善されなければリスクは残ったままになるため、肥満の解消にも注力しています。例えば糖尿病の方であれば内分泌代謝内科や精神科・歯科の医師、看護師、栄養士、理学療法士などで協力しあい、体重減少をサポートします。病気を持っていなくても、健康維持のために肥満の改善は必須ですので、BMI32.5kg/㎡以上の方は一度ご相談いただければと思います」。肥満は身体的・心理的・社会的問題から生じる多因子疾患であり、自力での解消が難しい場合は受診を検討していただきたい。

「健康寿命を保つためにも、胸焼け、お腹の膨らみ、体重減少など、気になる症状があれば我慢せず早めの受診を」と語る齊藤先生

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関西医科大学総合医療センター
TEL:06-6992-1001
守口市文園町10-15

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